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Interview

鬼北町 社会福祉協議会 職員さま

導入前は事業所間での情報周知の方法に対してどのような課題を感じていましたか。導入前の周知方法なども含めて教えてください。

・FLP導入前の情報連携は電話、書面での各個別の対応であった。面倒だとは思っても、それが普通だと思い、特に疑問も過度な不便も感じてはいなかったのが正直な所。
・先般、厚労省の肝いりで「ケアプランデータ連携システム」の導入が勧められ、ケアマネ業務の効率化を期待し、当社協でも研修を重ね備えたが、残念ながら鬼北地域でそのシステムが根付く事は無かった。これは情報連携は相互間のものであり、一事業所だけで成り立つものでは無い事が根本としてあり、その有用性をプレゼンし広く地域の支援者に伝播する人間がいなかったためだと考えている。また、今でこそ言える事ではあるが、現在利用中のFLPに比べ、情報のやり取りに「手軽さ」が無かったようにも感じる。(ケアプランデータ連携システムの有用性を否定するものでは無い。要は情報連携のすみ分けに類する話しではある。)
・結局、従来通り電話・個別に訪問、各個の情報端末で各支援者と繋がり (LINE・ショートメール等)、やり取りを行っていた。

FINE-LINKを導入して地域ネットワーク連携にどのような変化がありましたか。

IT化という意味で劇的な変化はない。上述したように個々で繋がっていたICTが職場の端末でできるようになり、置き換わっただけと言える。(休日等は個人端末でのやり取りが継続している) ただ、つながる関係者の数と容易さは劇的に変化したと感じる。
アポも取りやすく気軽になった。情報連携の敷居を下げ、つながりやすい環境を整えていただいた。FLP導入の胆はここにあったと個人的には感じている。(タイパ・コスパ削減よりも)後述するが、鬼北町に合った、よりよいDXを実現する為の基盤となるシステムがFLPだと感じている。
FLP前提での相談もできるようになった。「ラインで送っときますね」とか「ファインリンクで」 という言葉をよく見聞きするようになった。FLPは鬼北町にしっかりと根付きつつあるように思える。

FINE-LINKを導入して時間コスト・経費コストにどのような変化がありましたか。

・削減コストの集計はしていないので、「肌感」での話になるが、往復30kmほどの宇和島市内への書類配送の用事は確かに減った。減ったが、結局別の書類配送で宇和島市に行くので、今までの「ついでに持っていく」が「ついでが無くなった」だけとも言える。これは宇和島圏域での参加事業所が限定的なのでこうなるだけで、今後参加事業者が多くなれば、そもそも宇和島市まで足を運ぶ事がさらに少なくなりコスパ・タイバ等がより改善される事は間違いないと感じている。
・鬼北町内の書類のやり取りはFLPを使ったり、今まで通り足を運んで手渡しし、説明してお礼を言うというのが半々という感じ。
確かにFLPを使用している分のコストカットはできていると考えるが、これは個々人の考え方や傾向性によるところが大であり、狭い町内だし、足を運ぶことで顔の見える関係を・・・と考える事を否定はできない。足で稼ぐというレガシーからの脱却や喫緊のコスト削減を迫られないのであれば、DXと人情というレガシーシステムのアウフヘーベンを、時間をかけて馴染ませてゆくのが良いのだろうと個人的には思うし、FLPはそれができるシステムだと確信している。

事業所として FINE-LINKの活用方法を教えてください。

・日々の情報連携(書類、写真等のメディアファイルのやり取り)、支援の相談、カンファレンスの打診、段取り。年末年始の挨拶から普段の支援のお礼。特にカンファレンスの打診と調整はFLPにより劇的に容易になった。時間調整のために何度も電話をする事が無くなった。
・このシステムの恩恵を最も受けているのは自分たちケアマネであると感じている。他方、各支援事業所の皆さんは日々の業務に追われ、FLPを見る余裕もなかなか無い事も理解している。FLPの良い所は「情報を送り、いつでも見てもらえる」という所だと思う。急ぎの情報は別の手段で連携し、FLPでは「とりあえず送っておきます。良い時にお目通し下さい」くらいのスタンスで使える所だと思う。
・逆にスピード感ある活用に関しては、先日あった行方不明者の情報周知はかなり良い活用事例だったと思う。あの後、とある施設でその話になったが、情報提供されてからすぐ提供された行方不明者の情報を外回りの職員に情報を周知したとの事だった。発見につながる動きにはならなかったが、すばらしいFLPの活用と初動だったと感じた。

FINE-LINKのサービスに対して改善点や追加機能の希望などあれば教えてください。

・トークルームが繁雑になりがち。ケアマネからのフォルダー・施設からのフォルダー・グループのフォルダーみたいにカテゴライズできて整理できると助かる。
・タスクなど活用できていないツールも多いが、特に提供票などの書類のやり取りがまだ十分できていない。それぞれのPC環境によるところが大きいので、こちらの努力が必要だとは思うが、相談にのってもらうと助かる。
・時々、流れてくる「お知らせ系」のトークに返信した人のトークがマスターに消されているのを見ると、なんだか切なくなる。真面目で丁寧な人は思わず返信してしまうのだろうと思う。 周知事項が流れないようにするためには必要な事だし、マスターも消す度に返信者にその旨アナウンスしていると聞いた。たいへん手間もかかるだろうと思う。いっそ、そういったトークルームにはそもそも返信できない仕様にはできないだろうかと思う。

今後の展望をお聞かせください。

・鬼北発で宇和島圏域、西土佐圏域までネットワークが広まれば、地域はもっと身近になりそうな予感がする。 他方、活用できているのは一部の職種で逆に煩雑さを感じている業種もあるように感じる。また、個人情報のやり取りのリスク管理を不安視している人もおられる。こういったスキルの有無や不安を払しょくするために丁寧な説明とフォローがこれからも求められる。(ご迷惑だとはおもうが)それができて、活用の頻度差はあれど、すべからく支援者が皆FLPでつながり情報共有が当たり前になる地域になれば良いなと思う。
・不安な点として、活用の温度差が広がりすぎてごく一部の活用している支援者と活用できない支援者との溝ができなければよいなと思う。難しい事だろうが、誰も取り残されないようにとは思う。
・今後医療関係との連携も始まるとの事で、ありがたい反面、不安もある。医療と介護は車の両輪で密接な連携が必要な関係ではあるが、その関係性で悩む支援者も多い。ある程度のレギュレーション等の取り決めは先だって必要かもしれない。
・ これも利用者個々のわきまえに類する話になるが、情報過多にならないかの心配もある。 気軽に要件のやり取りができるようにはなったが、何でもかんでも情報を送り付ければ良いという物でもないので、そこは皆がわきまえる必要がある。

導入して良かった事をお聞かせください(他のケアマネの感想含む)

・前述したが、情報連携の敷居が下がった。
・電話をするほどでもない要件なども手軽にやりとりできるようになった。
・書類の添付もでき、様々な書類のやり取りもFLPを通して少しずつできるようになった。
・今後医療関係者とのやり取りが簡易にできるようになることを期待している。
・会議の日程調整も一括でできるようになった。
・明らかにタイパは良くなった。コスパも良くなっているだろうと思う。これからもっと良くなっていくと感じている。
・言った言わない、送った送ってないなどの情報連携の齟齬が少なくなった。(送られてきた文面の意図を読み解く事ができず判断ができない事があったり、既読が付かず結局 TEL する事はあった)
・なんとなく距離を感じていた人から可愛いスタンプが返ってくると、なんとなく距離が縮んだような気がする。(個人の感想です)